インド−デリーの旅報告(15)デリーの3日目。


■デリー国際空港へ。。。

疲れも知らず遊びぬいた3日間。
満足。。。
このままずっとインドにいてもいい。
ちゅうか、「老後はインドに住もうかな」な〜んて。
たった3日間だけだったのに、想いがかけめぐる。



■オートリクシャのおっさん=「私にとっての『インド人MVP(Most Valuable Player)』」(2)

メインバザールで知り合った日本人青年と一緒に、ニューデリー国際空港まで、最後のオートリクシャに乗りあわせた。
夕方の渋滞をすり抜けて約1時間くらいかかる。


そのオートリクシャの運転手とは最初で最後の色々な話ができた。
率直に色々なことを言う人で、一番心通わせたインド人となった。


顔はマジ恐い。

オ「なぜ日本人はマネーマネーマネーなのか。何でもマネーだ。そしてセコい。なぜか。」
俺「あのなあ、日本人はジョブジョブジョブなんだ。5日間休みがとれた俺なんて、いいほうだ。みんな毎日朝早くから夜9時、10時ごろまで仕事してるんやぞ」
オ「え〜!うそだろ!仕事が好きなのか?」
俺「好きなヤツもおるが、嫌いなヤツもおるよ。仕事しすぎて病気になるヤツもおる」
オ「マネー&ジョブをとるか、タイム&ヘルスをとるかだな」
俺「日本人はマネー&ジョブをとらなかったらタイム&ヘルスがとれない仕組みになってるんだよ。君らインド人がうらやましいよ」


※信号待ちの間、物乞いの少年が手を出してきた。連れの青年がアメ玉5コをあげようとしたら
オ「あはは!ノーノー!マネーマネー!マネーをやらないと喜ばないよ!あっ、左にあるのがガンジー像だ。」
俺「子どもの頃、学校で習ったよ。ルビー紙幣の男だろ」
オ「そうそう。」

みたいな会話を延々とした。
彼の英語は単語を並べたてるだけのものだったが、なぜかよくわかった。家族のこと、仕事をしてて悔しかったこと、親を失って悲しい思いをしたこと、インドの富裕層のことなど、実に率直に日本から来た私に語ってくれた。
顔は恐いがなんと、俺より若いこともわかった。
6歳の子どもの話をするときには驚くような優しい目になる。


道の途中、身体が不自由で年長のオートリクシャ運転手が立ち往生(脱輪)して困っていた。
「ちょっと悪いが短時間彼を助けてもいいか?」と言ってきたので、「俺も手伝うよ」と言って手伝ってやった。

たった1時間半ほどだけど、彼は運転しながら喋り続けた。デリー空港に着く直前は、なんとも別れ難い気持ちになった。


俺「インドに来た当初、ウソばかりつくインド人がわからなかった。でも、君に会えてよくわかったよ。ありがとう」
オ「時間があれば、色々な話をしたかったよ。すぐ仕事だな。身体を壊すなよ。家族を大事にしろよ。」


俺は「インド人MVP」(一番仲良くなれた人)に贈呈しようと日本で買ってきた「柿ピー」「日本茶」「5円玉20枚」「レトルトのインドカレー」などの詰め合わせを彼にあげた。


熱い抱擁と涙の別れ!!


あ〜、来てよかったぁ〜!
ウルルン」のようだあ〜!

【つづく】


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